NETGEAR ReadyNAS Duov2を10年間問題なく使用していたところ、ある日雷が付近に落ちたみたいで、停電になりました。以前は、サージプロテクタを使って落雷の際に発生する過電流にも対策していましたが、滅多に発生しないので近年は使っていませんでした。
運悪くNASに過電流かディスクの書き込み時に電源断があり、電源スイッチを入れても反応しません。またNASなのでモニターやキーボードをつなげて状況を確認することもできません。そこでHDDだけ取り出し、データを読み込めるか試してみました。
ケーブルの準備
NASに使っていたHDDは、WD Red 3.5inch IntelliPower 2.0TB 64MBキャッシュ SATA3.0 WD20EFRXの2つです。RAID1でミラーリングしていたので、一台でも読み取れればデータの取り出しはできそうです。
USBのSATA アダプターを使って、HDDをマウントすることにしました。
こちらのアダプタはWAVLINKという会社の製品で、USB 3.0(オス)と電源アダプタも同梱しています。2.5″や3.5″のHDDと2.5″のSDDに対応しています。
Fedora 36をインストールしたLenovo X1からマウントすることにしました。
マウント
マウントする前に、HDDにアクセスできるか確認してみます。
dmesgでHDDが何番のデバイスかチェックします。今回は、二番目のsdbとわかったので、パーティションの情報を確認します。
[root@fedora36 ~]# fdisk -l /dev/sdb
Disk /dev/sdb: 1.82 TiB, 2000398934016 bytes, 3907029168 sectors
Disk model: EFRX-68AX9N0
Units: sectors of 1 * 512 = 512 bytes
Sector size (logical/physical): 512 bytes / 4096 bytes
I/O size (minimum/optimal): 4096 bytes / 4096 bytes
Disklabel type: gpt
Disk identifier: D1CD43B7-53F9-43EA-8FC0-531365BF62C3
Device Start End Sectors Size Type
/dev/sdb1 64 8388671 8388608 4G Linux RAID
/dev/sdb2 8388672 9437247 1048576 512M Linux RAID
/dev/sdb3 9437248 3907025072 3897587825 1.8T Linux RAID
RAIDを構成していることがわかります。このままマウントすると次のようなエラーが発生するので、RAIDアレイを停止して、再構築する必要があります。
[root@fedora36 ~]# mount /dev/sdb1 /sdd/
mount: /sdd: unknown filesystem type 'linux_raid_member'.
dmesg(1) may have more information after failed mount system call.
RAIDを停止して、再構築には、次のコマンドを実行します。サイズからsdb3にデータが入っていると予想できるので、指定しています。
[root@fedora36 ~]# mdadm --stop --scan
[root@fedora36 ~]# cat /proc/mdstat
Personalities :
unused devices: <none>
[root@fedora36 ~]# mdadm --assemble --run /dev/md0 /dev/sdb3
mdadm: /dev/md0 has been started with 1 drive (out of 2).
上記コマンドを実行するだけで、OSが勝手にマウントしてくれGUIのファイルからデータにアクセスすることができます。
あとは、データを別のHDDやディスクに保存すればOKです。
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